建築工事が途中で終了してしまった際の工事出来高の算定方法として、詳細見積りがされている場合は、見積書を基準に工事内容の明細を特定し、工事写真、納品書、下請業者からの請求書、現地調査等を行い既施工、未施工を判別していき、既施工分の工事の見積額を積み上げていくことで工事出来高の算定を行う方法があります。
これに対し、一式見積の場合、施工の有無を認定できたとしても、見積書に記載された代金額に対応する工事内容が明確ではないため、施工者が既施工部分の工事に費やした実費に諸経費及び消費税相当額を加算して出来高分に係る代金額を算定する実費積み上げ方式による出来高算定、未施工の残工事を認定し、残工事に係る工事費用を請負代金総額から控除することで出来高に係る代金額を認定する控除方式による算定、一式見積の建築工事全体又は請負契約上予定された工事のうち、どの程度の割合が施工されたかを査定し、請負代金額にその割合を乗じて出来高を認定する施工割合方式による算定等があり、事案に応じて適切な方法を選択し、出来高を認定することになります。