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戦略的な訴訟追行のために

2018-07-25 | 弁護士の業務内容 >

ロシアワールドカップも終わり、サッカーロスの気運が日本全体に未だ蔓延しているように感じます。ワールドカップにおける日本代表の戦略的な試合運びに賛否両論ありましたが、全体として一生懸命で魂のこもったプレイには皆様も心を打たれたのではないでしょうか。

ところで、サッカーにルールがあるのと同じく、民事訴訟についても、民事訴訟法によって様々な手続上のルールが定められています。
例えば、同法第2条では、「裁判所は、民事訴訟が公正かつ迅速に行われるように努め、当事者は、信義に従い誠実に民事訴訟を追行しなければならない。」とされ、サッカーでいうフェアプレーの遵守が定められています。
また、同法224条第1項において、当事者の一方が裁判所に対して文書提出命令を申し立て、これが採用された場合に、相手方が文書提出命令に従わない場合に、当該文書の記載に関する文書提出命令の申立人の主張を真実と認めることができるとされているのは、当事者間の証拠の偏在等のバランスを考慮し、公平な判決を行うことを企図したものと解されます。
他にも、訴状の送達に関する調査が不十分で、被告とされた者が訴訟に関与する機会を与えられないまま判決が確定した場合や、送達が公示送達の方法でなされるなどして確定判決が詐取された場合には再審事由となりうるなど(民事訴訟法第338条)、ルール違反を理由に再度訴訟となる可能性もあります。
このように、民事訴訟には多数のルールがあり、その使い方によっては利益となることもありますが、場合によってはルール違反のペナルティにより不利益を被ることもありますので、ルールを熟知することなくして、希望する結果の獲得に向けた戦略を立てることは困難です。

当事務所においては、ルールを熟知、研究したうえで、戦略的な観点から解決案を提示させていただくことをモットーにしていますので、戦略的対応というものをぜひとも感じていただければと思います。

(弁護士 大本)

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