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    個人再生手続申立事件について

    2022-03-22 | 事務対応について >弁護士の業務内容 >

    個人再生手続申立事件について

    2021年2月19日及び8月6日のブログにて破産管財事件、同時廃止手続事件についてお話させていただきましたので、今回は個人再生手続申立事件についてお話させていただきます。
     
    1.個人再生手続について
    ⑴個人再生手続とは
    債務超過を解消するためのひとつの選択肢です。ご本人名義の自宅がある方が破産手続を選択すると、原則的には自宅を売却せざるを得ないので、自宅を残したい方でかつ継続的に安定した収入があり、弁済計画を立てることができる方は、個人再生手続を選択されるケースが多いです。
    住宅ローン以外の全債権者の債務を減額(最低弁済額は法律で定められています)し、減額後の債務を原則3年間(特別な事情がある場合は最長5年間)で分割して返済する再生計画を立て、債権者の意見を聞いたうえで裁判所がその再生計画を認めれば、その計画どおりの返済をすることによって、残りの債務(養育費、税金などの一部の債務を除く)などが免除される手続です。

    個人再生手続には次の2種類があります。
    ①小規模個人再生手続
     主に、個人商店主や小規模の事業を営んでいる人等を対象とした手続であり、以下の条件が必要となります。
     ⅰ.借金などの総額(住宅ローンを除く)が5000万円以下であること
     ⅱ.将来にわたり継続的に収入を得る見込みがあること
    ②給与所得者等再生手続
     主に、サラーリーマンを対象とした手続です。
     利用するためには、①のⅰ、ⅱの条件に加えて次の条件が必要です。
     ⅲ.収入が給料などで、その金額が安定していること
    ⑵住宅ローン特則について
     借金などの債務の他に住宅ローン債務もある方については、小規模個人再生 手続または給与所得者等再生手続の申立をする際に、住宅ローンについての特則を希望する旨を追記することができます。ただし、この住宅ローンについての返済総額は、他の債務などのように減額することはできません。また、この特則を利用する場合には、事前に銀行等の住宅ローン債権者と打合せが必要です。これにより、住宅ローンの返済については、期限の利益を喪失することなく返済を継続でき、所有している不動産の競売を回避することができます。

    2.手続きの流れ
    ⑴受任まで(ご相談)
     個人再生手続を希望される経緯、財産状況、債権者、債権額をお伺いします。場合によっては、個人再生手続を選択できないこともありますので、どの手続がよいのか、弁護士がご本人のご希望や現状のお話を伺わせていただいたうえで手続の提案及び弁護士費用のお見積書を出させていただきます。
     方針が決まり、弁護士業務委任契約を締結できれば、受任させていただきます。
    ⑵受任通知の発送
     受任させていただきましたら、各債権者に対し受任通知を発送いたします。受任通知には、債権額を当事務所宛に返送するように記載しています(債権調査)。この受任通知が債権者に届きましたら、通常、連絡はすべて当事務所宛にくることになり、貸金業者については、貸金業法21条1項9号により直接の要求が禁止されます。
    ⑶財産調査
     不動産、預金、保険契約、自動車等お持ちの財産を開示していただきます。
     預金につきましては、現在利用していない預金も含まれます。また、配偶者や親族など、生活を共にされている方の預金につきましても開示が必要となることがあります。
     保険契約につきましては、自動車やバイク等の自賠責保険、任意保険も含まれますし、掛け捨てと思われる生命保険も開示ください。
     自動車等につきましては、車検証の写しをお預りいたします。
     また、交通事故の示談金、既に発生している債権、財産権についても、すべてご開示ください。
    ⑷債権調査
     債権者宛の債権調査の返信により債権額を確定させます。
    ⑸家計収支表の作成及び弁済金の積み立て
     依頼者の方には、申立に必要な書類の取付等を行っていただくことと並行して、月々の家計収支表を作成いただきます。また、新たに預金口座を開設いただく等して弁済専用の口座に債権者へ弁済する弁済金の任意積立を毎月行っていただきます。どちらも、再生計画の履行可能性を裁判所が判断する材料となりますので、毎月必ず行っていただく必要があり、取り崩したりすることのないようにお願いします。任意積立の月額については、裁判所から指示がある場合がありますが、詳しくは担当弁護士にお尋ねください。
    ⑹個人再生手続申立
     財産調査、債権額の確定が終われば申立書類一式を当事務所で作成し、裁判所に個人再生手続申立を行います。依頼者の方には、引き続き毎月の家計収支表の作成と、任意積立金の積み立てを継続していただきます。
    ⑺開始決定
     裁判所は、申立書類一式を審査し、問題がなければ、個人再生手続の開始決定を行います。
     裁判所から債権者に対し開始決定が送付されます。債権額の異議の申述期間が設けられていますので、この申述期間内に異議等ある債権者は裁判所に対して申述します。
    ⑻再生計画案提出
     上記⑺で債権者から異議の申述がなされなければ、当事務所において再生計画案及び弁済計画表を作成し、裁判所宛提出します。
    ⑼債権者への議決もしくは意見聴取
     上記⑻で提出した再生計画案が裁判所により認められると、書面による決議に付する決定がなされ、債権者に再生計画案とともに送付されます。債権者の議決(小規模個人再生手続の場合)もしくは債権者への意見聴取(給与所得者等再生手続の場合)の期間が定められます。
    ⑽再生計画認可決定
     上記⑼の再生計画案につき、債権者から同意しない旨の回答がなければ、再生計画案が可決され、さらに、裁判所により認可・不認可の決定が行われます。認可決定がなされた場合は、決定からおよそ2週間で官報に掲載され、官報掲載後2週間で認可決定が確定し、確定日の属する月の翌月から弁済計画表に基づいた弁済を依頼者自ら開始していただきます。
    ⑾弁済
     弁済計画表に基づいた弁済を3年間(最長5年間)、毎月依頼者の方自ら行っていただく必要があります。弁済計画表に基づき3年間(最長5年間)の弁済が完了したときに、はじめて債務の残額が免除されます。

     個人再生手続は、依頼者の方が自ら主体的、また長期的に取り組んでいただかなければならない手続です。できなかった場合、手続自体が廃止となる可能性があります。いろいろと分からないことやご不安がおありだと思うので、まずは弁護士にご相談いただければと思います。
     
    (事務スタッフ 山村)

    民事裁判書類電子提出システムについて

    2022-03-09 | 事務対応について >弁護士の業務内容 >

    民事裁判書類電子提出システムについて

    2022年2月15日より、甲府地方裁判所本庁及び大津地方裁判所本庁において、民事裁判書類電子提出システム(mints)の試行運用が開始されました。

    このシステムは、民事裁判のIT化の一環として、現在、FAXにて提出することができる裁判書類(準備書面、証拠申出書、証拠説明書、書証の写し等)を、インターネットにより提出することができるシステムとなります。

    特別なアプリケーションのダウンロードは必要とせず、インターネットに接続できるパソコンとメールアドレスがあれば、ウェブブラウザ上で提出書類のアップロード、ダウンロード、受領書の作成及び提出、提出期限の管理などを行うことができます。また、従来必要であった弁護士の職印の押印も必要ありません。

    mints導入庁に係属している事件の訴訟代理人(弁護士)が、相手方の訴訟代理人もmintsの利用を希望している場合にだけ利用することができ、現時点では地方裁判所のみが随時導入していく予定で、簡易裁判所への導入は目処がたっていないとのことです。

    上記の甲府地方裁判所本庁及び大津地方裁判所本庁に続いて、東京地方裁判所本庁、大阪地方裁判所本庁の両地方裁判所の一部と、知財高等裁判所でも試行運用がはじまり、本年4月以降に実際の裁判での使用がはじまるので、当事務所でも利用する機会が近いと思われます。

    また、私たち事務職員も、同じようにシステムが利用できることとなるので、システムの理解と準備をすすめていきます。

    裁判手続のIT化が着々と進んでいますので、常に知識のアップデートを行い、活用できるように備えていきたいと思います。
     

    (事務スタッフ 山村)

    電子取引データ保存の義務化

    2022-03-04 | 事務対応について >

    電子取引データ保存の義務化

    改正後の電子帳簿保存法が、本年の1月1日より施行されました。
    来年の10月1日には消費税インボイス制度の開始も控え、これから様々な面でデジタル化がますます進んでいくと言われており、電子保存法の対策は、経理業務のデジタル化の重要なポイントになりそうです。

    まず、電子帳簿保護法の対象となる帳簿書類等とは、大きく分けて「国税関係帳簿」「国税関係書類」「電子取引の取引情報」の3つをいいます。
    電子データの保存の仕方も、「電子帳簿・電子書類保存」「スキャナ保存」「電子取引」の3つに分けられており、「電子帳簿・電子書類保存」「スキャナ保存」は法律上任意です。

    しかし、すべての法人・事業者に関わる、電子取引(電子メール等での授受、インターネット上からダウンロードなど)」の保存は法律上の義務となり、特に注意が必要です。

    たとえば、改正後の電子帳簿保存法では、「電子取引の取引情報(インターネット上や、PDFでやり取りする請求書や領収書など)」については、印刷して紙で保存することでは、電子取引データの保存に代えることができなくなる、とされているので、保存要件を確認の上、事前の準備が必要です。

    法人・個人事業者にかかわらず、電子取引による取引情報を正しく保存することは、法律上の義務で、きちんと対応しておかなければ、税務調査等でそれが明らかになった場合、青色申告の承認が取り消されてしまい、税務上不利な扱いとなってしまう可能性があるため、きちんとした対応が求められます。

    その他、保存要件や保存場所、保管年数についても注意が必要です。詳しくは国税庁のHPに掲載されているのでよく確認した上で対応したいと思います。

    (事務スタッフ 髙木)

    電子帳簿保存法関係|国税庁 (nta.go.jp)

    0021012-095_03

    支払督促手続について

    2022-01-25 | 事務対応について >弁護士の業務内容 >

    支払督促手続について

    支払督促手続とは、債権者からの申立てに基づいて、原則として、債務者の住所地の管轄の簡易裁判所が、債務者に対して金銭等の支払を命じる制度です(民事訴訟法第382条以下)。裁判所が金銭等の支払いを命じると、判決と同様に強制執行が可能となります。
    金銭、有価証券、その他の代替物の給付に係る請求について、債権者の申立てにより、その主張から請求に理由があると認められる場合に、裁判所は支払督促を発し、債務者が2週間以内に異議の申立てをしなければ、裁判所は、債権者の申立てにより、支払督促に仮執行宣言を付さなければならず、債権者はこれに基づいて強制執行の手続を採ることができます。

    【手続の特徴】
    ① 裁判所書記官は、債務者の言い分を聞かないで金銭等の支払を命じる「支払督促」を発することとされています(同法第386条第1項)。
    ② 債務者は、支払督促または仮執行宣言を付した支払督促の送達を受けた日から2週間以内に、その支払督促を発した裁判所書記官の所属する簡易裁判所に「督促異議の申立て」をすることができます(同法第386条第2項、第391条第1項)。
     仮執行宣言を付した支払督促について督促異議の申立てがない場合には、その支払督促は、確定判決と同一の効力を有するものとされます(同法第396条)。債権者は、「仮執行の宣言が付された支払督促」または「確定判決と同一の効力を有するものとされた支払督促」に基づいて強制執行の申立てをすることができます。
    ③ ただし、債務者が所定の期間内に「督促異議の申立て」をすると、通常の訴訟手続に移行(訴額が140万円以下のときは同じ簡易裁判所、訴額が140万円を超えているときは地方裁判所)し、その手続の中で、裁判官が改めて債権者の請求が認められるかどうかを審理することとなります(同法第395条)。

    【手続の流れ】

                              ※裁判所HPより抜粋

    通常の訴訟を提起すると提訴費用も時間も多くかかりますが、より簡易な方法で判決と同様の債務名義が取得できる(強制執行に着手できる)場合がある手続です。手続については、まずは弁護士にご相談いただければと思います。

     (事務スタッフ 山村)

    成年後見の死後事務について

    2021-12-02 | 事務対応について >弁護士の業務内容 >

    成年後見の死後事務について

    先日、当事務所が成年後見人を務めていた被後見人の方がお亡くなりになりました。

    被後見人が亡くなると、その時点で成年後見は終了し、成年後見の代理権も同時に消滅します。
    そのため、被後見人の財産に関する相続手続きは後見人ではなく、被後見人の相続人が行うことになるため、成年後見人は成年後見終了の手続き後、速やかに相続人に財産を引き継ぎます。

    被後見人に相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄した場合には、財産を引き継ぐ相手がいないため、家庭裁判所に相続財産管理人選任の申立をし、裁判所から選任された相続財産管理人に財産を引き継ぎます。
    また、相続人が行方不明の場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任申立をし、裁判所から選任された不在者財産管理人に財産を引き継ぎます。

    被後見人の死亡により後見人ではなくなりますので、元成年後見人には遺体の引き取りや、葬儀を行う義務がなく、死後の手続きは、原則として被後見人の親族が行いますが、下記のとおり(民法873条の2)、一部の死後事務については成年後見人が行うことが認められています。

    1.相続財産に属する特定の財産の保存に必要な行為
    2.相続財産に属する債務(弁済期が到来しているものに限る)の弁済
    3.本人の死体の火葬又は埋葬に関する契約の締結その他相続財産の保存に必要 な行為(上記1及び2の行為を除く)

    このうち上記3に該当する行為をするには、家庭裁判所の許可が必要になります。
    本件も裁判所へ火葬の許可申立を行い、許可を得た上で葬儀会社と連携し、火葬の手続きを行いました。

    師走に入り、忙しくなってまいりますが、気を引き締めて業務に取り組んでいきたいと思います。

    (事務スタッフ 平尾)

    家事調停手続におけるウェブ会議の試行について

    2021-09-03 | 事務対応について >

    家事調停手続におけるウェブ会議の試行について

    2020年12月14日、全国の地方裁判所本庁(全50庁)の民事立会部において、ITツール(Microsoft Teams)を活用した争点整理の運用が開始されていますが、このたび、家庭裁判所における家事調停手続についても、新型コロナウィルス感染拡大防止策の一つとして、家事調停手続にウェブ会議の導入について検討が進められています。

    まずは、2021年度中に、東京、大阪、名古屋及び福岡の各家庭裁判所において、家事調停手続においてウェブ会議での実施が試行されることになり、使用するウェブ会議用ソフトが、シスコシステムズ合同会社のCisco Webex Meetings(ウエブエックス)と決定したとの弁護士会から連絡がありました。

    神戸家庭裁判所はまだのようですが、上記4家庭裁判所での試行がうまくいけば、すぐにでも対応することになると思われます。

    裁判手続のIT化が着々と進んでいます。

    当事務所も、弁護士が裁判所へ出廷せず、ウェブ会議で期日を行うことが増えてきており、約25パーセントはウェブ会議での期日となっています。今後この割合はもっと増えていくと考えられます。

    なお、当事務所では、訴訟手続以外にも、依頼者との打ち合わせにMicrosoft TeamsやZoom等によるウェブ会議を導入しておりますので、ご希望の方は、担当弁護士までお尋ねください。

    (事務スタッフ 山村)

    破産事件について

    2021-08-06 | 事務対応について >弁護士の業務内容 >

    破産事件について

    事務スタッフとして働いてきて、今までいろいろな事件を担当させていただきました。その中でも、破産関連の事件は、弁護士の確認や指示を仰ぎながら、事務スタッフも関わることができる範囲も広く、自主性を持って取り組むことができる業務です。
    前回は、破産管財事件についてお話させていただきましたので、今回は同時廃止手続についてお話させていただきます。
     
    1.同時廃止手続について
    ⑴受任まで(ご相談)
    破産等の手続を希望される経緯、財産状況、債権者、債権額をお伺いします。債務超過を解消するための手続は破産以外の選択肢もあるため、どの手続がよいのか、弁護士がお話を伺わせていただいたうえで手続の提案及び弁護士費用のお見積書を出させていただきます。
    方針が決まり、弁護士業務委任契約を締結できれば、受任させていただきます。
    ⑵受任通知の発送
    受任させていただきましたら、各債権者に対し受任通知を発送いたします。受任通知には、債権額を当事務所宛に返送するように記載しています(債権調査)。この受任通知が債権者に届きましたら、通常、連絡はすべて当事務所宛にくることになり、貸金業者については、貸金業法21条1項9号により直接の要求が禁止されます。
    ⑶財産調査
    預金、保険契約、自動車等お持ちの財産を開示していただきます。
    預金につきましては、現在利用していない預金も含まれます。また、配偶者や親族など、生活を共にされている方の預金につきましても開示が必要となることがあります。
    保険契約につきましては、自動車やバイク等の自賠責保険、任意保険も含まれますし、掛け捨てと思われる生命保険も開示ください。
    自動車等につきましては、車検証の写しをお預りいたします。
    また、交通事故の示談金、既に発生している債権、財産権についても、すべてご開示ください。
    ⑷債権調査
    債権者宛の債権調査の返信により債権額が確定させます。
    ⑸破産申立
    財産調査、債権額の確定が終われば申立書類一式を当事務所で作成し、裁判所に破産申立を行います。
    ⑹免責審尋
    裁判所によっては裁判所が債務者に話を聞く機会が設けられます。神戸地方裁判所では、原則免責審尋はありません。
    ⑺決定
    裁判所は、破産財団をもって破産手続の費用を支弁するのに不足すると認めるときは、破産手続開始の決定と同時に、破産手続廃止の決定をしなければならない(破産法216条1項)とされており、破産手続廃止となるか否かの基準としては、①免責(債務の返済義務の免除)不許可事由(ギャンブルや浪費等)がないことが明らかな場合②財産が99万円を超えないことが明らかな場合(現金及びすべての流動性預貯金の残高が50万円以下であり、かつ、定期性預貯金、保険等契約返戻金、退職金、賃貸借保証金・敷金返戻金、過払金、貸付金・求償金等、車両処分価格、不動産の評価額等のその他の財産がそれぞれ種別ごとで20万円以下であり、かつ、その総額が99万円を超えないこと)の2点です。なお、判断の基準は、管轄の裁判所によって違うこともあり、最終的には個別事案ごとの判断となりますので、詳細は弁護士にご相談ください。
    上記要件が満たされると裁判所により判断されれば、破産手続開始決定及び破産手続廃止決定が裁判所から出されます。破産手続開始決定と破産手続廃止決定が同時に出されるため、この手続は同時廃止と呼ばれます。
    裁判所から債権者に対し、決定が送付され、決定には免責についての意見申述期間が定められていますので、この申述期間内に異議等ある債権者は裁判所に対して申述します。
    ⑻異議等がなく、上記の申述期間を経過すれば、破産手続は終了です。

    破産手続については、いろいろと分からないことやご不安がおありだと思うので、まずは弁護士にご相談いただければと思います。
     
    (事務スタッフ 山村)

    消費税込の総額表示の義務化

    2021-04-06 | 事務対応について >

    消費税込の総額表示の義務化

    2021年4月より、店頭の値札や小売価格、チラシなどの広告の価格表記が総額表示にすることが義務付けられました。総額表示とは、消費税込の価格表示ということです。

    これは消費者に対して価格表示をする場合に義務付けられ、事業者間での取引は対象とはなりません。

    法律事務所も対象外ではありませんので、当事務所のホームページ上の報酬規程につき、修正を行いました。

    なお、総額表示の義務付けは、不特定かつ多数の者に対する値札や店内掲示、チラシあるいは商品カタログにおいて、「あらかじめ」価格を表示する場合を対象としていますから、見積書、契約書、請求書等については、総額表示義務の対象とはなりません。

    詳しくは下記国税庁ホームページにてご確認ください。

     

    【参考】

    国税庁ホームページ

    「総額表示」の義務付け|国税庁 (nta.go.jp)

     

    (事務スタッフ 山村)

    破産事件について

    2021-02-19 | 事務対応について >弁護士の業務内容 >

    破産事件について

     事務スタッフとして働いてきて、今までいろいろな事件を担当させていただきました。その中でも、破産関連の事件は、弁護士の確認や指示を仰ぎながら、事務スタッフも関わることができる範囲も広く、自主性を持って取り組むことができる業務です。
     今回は、破産管財事件について少しお話させていただきます。
     
    1.破産申立事件とは
     債務整理の法的手続のひとつに自己破産申立手続があります。自己破産申立手続は、債務者の状況により、同時廃止手続と破産管財手続とに分かれます。
     同時廃止手続は、個人の債務者のみが対象となり、法人の場合はもれなく破産管財手続となります。また、法人の代表者は破産管財手続となります。個人の債務者の場合でも、ある程度の財産がある場合は破産管財事件となります。
     同時廃止手続とは、破産開始決定と同時に破産手続が廃止され、免責決定も同時に出ます。
     これに対して、破産管財手続とは、裁判所により破産管財人の弁護士を選任され、破産管財人が破産者の財産及び負債等を調査、換価できるものは換価し、破産者の財産が出来る限り減少しないよう負債の発生を抑え、債権者に配当をしたのち、破産終結決定が裁判所より出され、手続が終了します。配当に至らなかった場合は、異時廃止決定が裁判所より出され、手続が終了します。

    2.破産管財事件について
    ⑴ 開始決定まで
     破産管財手続の流れとして、まず、裁判所から破産管財人候補者の弁護士に、破産管財人の就任可能かどうか確認があります。管財人候補者の弁護士の事務所では、債務者や債権者等関係者との利益相反がないかどうかチェックし、裁判所に就任が可能である旨連絡をします。
     就任が決まれば、裁判所から破産開始決定が出されます。
    ⑵ 開始決定後
     開始決定時に破産財団の形成がある程度見込める場合は、破産開始決定と負債額の調査も行いますが、破産財団の形成が見込めない場合や不明な場合は、負債額は調査せず、破産開始決定通知だけを行います。
     その後、破産管財人名義の預金口座を開設し、申立代理人からの引継現金を預かります。また、破産者の財産を換価した場合は、この預金口座へ入金していきます。これと反対に、破産財団を維持するために必要な経費(財団債権と言います。例えば、オフィスを賃貸していた法人の破産手続の場合、賃貸物件の明渡し費用であるとか、ビル経営者の個人の破産管財手続の場合、ビルの維持管理費用であるとかetc.)はこの預金から支払いをしていきます。
     破産者宛の郵便物は破産管財人に漏れなく転送されるように、開始決定時に裁判所から回送嘱託が郵便局に出されます。
    ⑶ 弁済・配当
     換価をし、破産財団を維持するための財団債権を弁済していき、最終的に破産財団が形成されれば、債権の弁済を行っていくのですが、債権には優先順位があり、財団債権、優先債権、一般破産債権の順に弁済していきます。まず、開始決定時からさかのぼって1年以内に発生した税金(これを財団債権と呼びます)の弁済をします。それでも破産財団に余剰があれば、公租公課のうち、開始決定時からさかのぼって1年以上前に発生した税金(優先債権と呼びます)の弁済、それでも余剰があれば、一般破産債権の弁済をするのですが、優先債権と一般破産債権については、通常簡易配当の形をとります。簡易配当まで完了すれば、破産手続は終了します。
     
    (事務スタッフ 山村)

    相続手続について

    2021-02-08 | 事務対応について >

    相続手続について

     

     先日、ご依頼いただいていた相続の案件が続けて無事に解決しました。
     この機会に、法律事務所で行う相続手続がどういったものか、まとめてみまし た。

    ・相続人の調査
     相続が発生したら、まず相続人の調査を行います。
     自分以外にも相続人がいるのかどうか、誰が相続人にあたるのかを把握出来て いない場合もあるかと思います。
     当事務所にて諸機関での相続手続のために必要な戸籍謄本等を取り寄せ、亡くなった方の相続人を特定します。
     取り寄せた戸籍等をもとに、各種手続で必要になる、相続人関係図を作成します。
     場合によっては、法務局の法定相続情報証明制度を利用します。

    ・相続財産の調査
     相続人が確定したら、金融機関や保険会社等に照会して、亡くなった方の相続財産の調査確認を行い、財産をリストアップします。
     はじめから遺産の詳細が分かっている場合は確認が主となりますが、情報が少ない場合は法律事務所としての腕の見せ所です。

    ・遺産分割協議書の作成
     相続人と相続財産が確定したら、遺産分割協議で合意した内容をもとに遺産分割協議書を作成し、各相続人全員の実印の捺印、印鑑証明書の添付をしていただき、法的に効力のある書類とします。

    ・金融機関の相続手続き・保険金等の請求
     金融機関や保険会社等から、必要書類を取り寄せ、解約・払戻手続まで行います。
     金融機関ごとに書式や必要書類が異なり、遺産分割協議書を作成していても相続人全員の署名・捺印が必要な書類があることも多いので、より簡潔に進められるよう、当事務所で取りまとめて手続を行います(一部の機関では、代理人では対応できない場合もあり、その場合は当事務所において出来る範囲まで手続を進め、最終的な請求は相続人ご本人様から行っていただくことになります)。
     解約後は、当事務所の預り金専用口座でお預かりし、遺産分割協議書にしたがって分配手続を行います。

     相続人調査や相続財産調査を個人で全て行うのは煩雑で大変です。
     調査が不十分で、相続手続開始後に相続人や相続財産の漏れが発覚すると、遺産分割協議を一からやり直さなければならなくなります。
      
     スムーズに分割協議を進められるよう、調査に携わる法律事務所の職員として、これからも注意しながら取り組んでいきたいと思います。

     相続人同士が疎遠であったり、感情的なもつれがある、相続人同士で争いがある場合など、当事者間ではなかなか解決しないことも多いかと思いますし、ポイントのアドバイスを受けるだけでも十分意味があると思いますので、まずは気軽にご相談いただくのが良いのではないでしょうか。

    (事務スタッフ 平尾)

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