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第三者委員会

2020-02-12 | 弁護士の業務内容 >

2019年11月から2020年1月にかけて、神戸市等のとある外郭団体の
第三者委員会委員長として、不適切事案の調査を担当させていただきました。

非常にタイトなスケジュールの事案であったため、年末年始の休みも一部返上し、
対応することになりましたが、この1月28日、無事に調査報告書を納品する
ことができ、ほっと胸をなでおろしています。

第三者委員会の仕事は、従来の弁護士による代理人業務とは立場が異なり、
依頼者から独立した立場で対応するという特殊な側面がありますが、
そこで要求される能力は、証拠収集、事案・証拠分析、事情聴取、論理的思考力、
事実認定、法律関係の整理という、弁護士としてこれまで培ってきた能力がベースと
なる点では変わりがないものと思います。

一般論として、神戸の地元企業における不祥事対応の場面で、神戸の弁護士ではなく、
東京の弁護士等に第三者委員会の仕事が依頼されるケースもままあるように見受けられますが、
第三者委員会を設置する事案において委員となる弁護士に要求される能力は、
東京の一部の弁護士でなければ対応できないようなものではなく(もちろん、事案、
不祥事の内容、特殊性にもよると思われますが)、むしろ、通常は、
神戸にいる従業員や関係者などのヒアリングが必要となり機動性が求められること、
時間的制約があることからすると、地元の弁護士の方がスピード的にも費用的にも、
望ましいのではないかと思われます。

上場企業の少ない神戸においてはなかなか機会が少ないジャンルの仕事だと思いますが、
自己研鑽、研究を続け、今後も機会があればしっかりと対応していきたいと思います。

また、今後、第三者委員会の仕事を含めた、企業不祥事、危機管理の問題について、
セミナー等を通じて、神戸においても広めていき、少しでも地元企業がより良い方向に
改善していく機会を増やしていけるよう尽力していきたいと考えています。

弁護士 松谷卓也

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