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中小企業のM&Aにおける特徴

中小企業のM&Aによく見られる特色としては、取引規模が少額であるこ
と、良くも悪くも代表者等特定の役職者に経営を依存していること、社内管
理体制の不備等が挙げられます。
取引規模が少額で、コストをかけることに躊躇するため、専門家の関与な
く、当事者間でM&Aが行われるケースが多くあるようですが、リスクの観
点からいうと、むしろ、このような小規模のケースこそ、帳簿と実態の乖離
や、問題点が潜む可能性が高く、デューデリジェンスを行う必要性が高いと
いえます。
予算的にコストをあまりかけることができない、デューデリジェンスを行う
予算がなかったとしても、対策を怠るのではなく、力点を置く事柄、問題点
の軽重を選別したり、専門家のアドバイス・監修のもと自社で調査を行う
等、工夫によりできる対策はあります。
また、中小企業は組織として未成熟で、特定の個人に経営を既存している場
合もあり、単に当該中小企業の法人としての入れ物を購入するだけでは、そ
の企業の価値を引き継ぐことができないこともありますので、情報管理を徹
底するとともに、買収対象となる中小企業の価値、収益力の要素が何なのか
見極めたうえで、契約条項でどのような条件をつけるのか、スキームを練る
必要があります。
さらに、社内管理体制の不備により、決算書だけでは分からない、簿外債
務、損害賠償義務、取引における契約の不備等が潜んでいることも多く、
デューデリジェンスによる調査、判明したリスクヘッジのための契約条項の
工夫や価格への反映等が求められるところで、これらの対応は、まさに専門
家を交えて対策を練るべき事柄となります。
加えて、中小オーナー企業では、経営者個人と企業の資産が混同されている
場合も見受けられ、混同資産の整理、分離等の対応も必要となります。
なお、中小企業においては、経営者の高齢化や後継者不足が広がっており、
事業承継型のM&Aも増えているところで、今後、かかる傾向はさらに強く
なるのではないかと思われます。

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