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派遣

労働者派遣とは、自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、当該他人のために労働に従事させることをいい、当該他人に対し、当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないものとされています(労働者派遣法第2条1項)。

上記のとおり、労働者派遣において、派遣労働者と派遣先事業者は直接の雇用関係に立つものではありませんが、派遣先事業主はその基本的責務として、派遣元事業者との間で締結した労働者派遣契約に定められた就業条件に反することのないように適切な措置を講じなければならない(同法第39条)、派遣就業が適正に行われるようにするために必要な措置を講じなければならない(同法40条2項)等、労働者派遣法上の種々の義務を負い、また、労働基準法や労働安全衛法等の労働保護法規上も、均等待遇、安全管理体制や労働者の危険・健康障害の防止措置等についての責任主体とされています。

近年では、2012年の労働契約法の改正により、派遣・契約社員などの有期雇用契約を結ぶ労働者は、5年以上同一業務を行った場合、無期雇用契約に転換することを申し入れることが可能になったこと(労働契約法第18条)、2015年の労働者派遣法の改正により、派遣労働者の派遣可能期間が3年とされたこと(3年目以降については、派遣先企業において直接雇用する、派遣元において無期雇用契約を締結する等の措置を講じる必要があります。)により、直接雇用を希望しない企業等による派遣労働者の雇止めが問題となっています(いわゆる2018年問題)。

このような問題に対して、企業としては、有期雇用契約者、派遣労働者の数、無期雇用契約、直接雇用を行う場合のコスト、制度上の問題点等の現状を把握し、不当な雇止めと言われないよう、十分に検討し、派遣継続と直接雇用の肯否を決める必要があります。

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